2009年6月17日水曜日

今日の質問

今回は『二程全書』の「遺書二下」からです。
原文は、
餽運之術、雖自古亦無不煩民、不動搖而足者。然於古則有兵車、其中載糗糧、百人破二十五人。然古者行兵在中國、又不遠敵。若是深入遠處、則決無省力。且如秦運海隅之粟以饋邊、率三十鍾而致一石。是二百倍以來。今日師行、一兵行、一夫饋、只可供七日、其餘日必倶乏食也。且計之、須三夫而助一兵、仍須十五日便囘。一日不囘、則一日乏食。以此校之、無善術。故兵也者、古人必不得已而後用者、知此耳。
ここの「百人破二十五人」の「」はどういう意味なのでしょうか?私は「百人を二十五人づつに分ける」の意ではないかと思うのですが・・・。
ちなみに以下の通り読み下しました。
『餽運の術は、古自りすと雖も亦民を煩わさず、動搖せずして足る者無し。然も古に於ては則ち兵車有り、其の中に糗糧[きゅうりょう]を載せて、百人もて二十五人を破る。然も古は兵を行うは中國に在り、又遠く敵せず。若し是れ深く遠處に入るときは、則ち決して力を省くこと無し。且秦の海隅の粟を運んで以て邊に饋[おく]るが如き、率ね三十鍾にして一石を致す。是れ二百倍以て來るなり。今日の師行に、一兵行き、一夫饋るは、只七日に供す可く、其の餘日は必ず倶に食に乏し。且之を計るに、須く三夫にして一兵を助くべく、仍[よ]って須く十五日にして便ち囘るべし。一日も囘らずんば、則ち一日食に乏し。此を以て之を校[くら]ぶるに、善き術無し。故に兵とは、古人必ず已むことを得ずして後に用うる者は、此を知るのみ。』
それと、「邊、率三十鍾而致一石。」は『二程全書』では「邊率三十鍾而致一石。」で、「邊率に饋る」となっています。

1 件のコメント:

ウソツキ恒ちゃん さんのコメント...

メールでご助言をいただきました。
①「破」は「つくす」では?「軍糧を輸送するに当たっては、25人分の軍糧移送には百人分の労力が必要だ」ということでは?
②「破」は25人の兵士に100人の兵站部隊を割り当てるということではないか?
ご助言はどちらも同じでした。私は、「破」には「割る」という意があるので、百人を25人で分割してしまいましたが、100人で25人分の兵站部隊とするということでしょう。ちなみに、「百人もて二十五人を破る。」と読むことにしました。